REPORT 現地レポート

【5人制女子 / 予選ラウンド第2戦】日本69-86アメリカ:試合後コメント

2021年7月30日

■トム・ホーバス ヘッドコーチ

第1クォーターの出だしはあまり良くありませんでしたが、特にアメリカのペースでプレーにされることを警戒していました。ディフェンスで対抗し、アメリカを相手に17本のターンオーバーを与えましたが、イージーショットなど日本のオフェンスがうまくいかなかったです。ディフェンスでは手応えを感じる部分もあり、この試合を通じて学ぶことも多かったです。決勝トーナメントに進み、金メダルを争う試合でまたアメリカと対戦することを願っています。リオデジャネイロオリンピック以降、強化してきたことに対し、自信を持ってプレーできていました。自分たちのスタイルを貫くことができれば、アメリカを相手にも勝つことができると信じています。今日は勝てませんでしたが、次も勝てないというわけではありませんし、チャレンジしていくだけです。

ーー3ポイントシュート成功率が26%だった点について

もし、もう1度アメリカと対戦すれば、40%以上入らなければ厳しいです。今日の試合でも4〜50%近くの成功率が必要でした。オフェンスでは、セットプレーからノーマークで打てていた場面も結構ありましたので、あとは決めるだけです。今日の試合では、シュートが好調な選手をずっと探していました。長岡(萌映子)選手のシュートがあまり当たっていなかったので、オコエ(桃仁花)選手に代えたら良く決めてくれました。宮澤(夕貴)選手も3本決めましたが、もっと高い成功率を求めています。今日は林(咲希)選手も三好(南穂)選手もあまりよくなかったので、シューター陣の確率が上がらなければ勝つためには厳しくなります。

■#8 髙田真希選手

アメリカは身長も技術も高いですが、それ以上に勝利に対する執着心やリングにアタックする気持ちの強さをすごく感じました。そこが、この試合で苦しめられたところだと思います。高さがない自分たちに対してウィークポイントを突いてくるなど、バスケIQの高さも感じました。

ーーディフェンスでは通用している部分もあったのでは?

アグレッシブなディフェンスはどのチームが相手でも変わらないですし、そこが自分たちの持ち味です。第1クォーターに逆転できたのも、そのディフェンスからミスを誘って、オフェンスでは自分たちのペースに持って行けたのが良かったです。しかし、相手もアジャストをしてきて、なかなか前に出づらくなってしまった部分がありました。その時にこそ、臆することなく前に出て、40分間ディフェンスでプレッシャーをかけ続けなければ、やっぱり勝てないと今日の試合を通じて肌で感じました。

ーーナイジェリア戦へ向けて

すごくアグレッシブで、身体能力も高いチームです。リズムに乗せてしまうと、気持ち的にも勢いに乗るチームです。ディフェンスからアグレッシブに仕掛けて、ブレイクを出す日本のスタイルは変わらないですし、そこを徹底していかなければ、アメリカなどどこのチームにも勝てないと思っています。出だしで相手のペースに持って行かれてしまうと、そのまま勢いに乗っていかれてしまうので、いかにチームディフェンスを徹底できるかが大事になります。そのためにも、まずは出だしから集中して入らなければなりません。

■#13 町田瑠唯選手

前半は日本のペースになりつつあったのですが、イージーシュートやノーマークでの3ポイントシュートが入らず、逆に相手はシュート確率を上げてきて、そこで差がついてしまいました。もう少し、走れる部分があったと思います。相手が大きいのでスイッチディフェンスをされたときに、しっかりリングにアタックしてシュートチャンスを作ることを意識して試合に入りました。最後は相手の高さを意識してシュートが雑になってしまったり、いつも通り打つことができない場面がありました。そこが自分としては反省点であり、修正しなければいけない部分です。

ーーリオデジャネイロオリンピックの経験を踏まえ、通用した点は?

リオの時も日本の3ポイントシュートやスピードは通用していましたし、今のチームはもっと速いバスケットを目指しています。それを第1クォーターや前半だけではなく、40分間を通して全員走っていけるようにしていきたいです。点差は開いてしまいましたが、感覚としては勝てない相手ではないとすごく感じました。次に対戦したときには、しっかり勝ち切りたいです。

ーーナイジェリア戦へ向けて

ナイジェリアも高さやパワーがあり、アグレッシブなディフェンスをしてきます。そのプレッシャーに負けないように、積極的にアタックして行くことが大事です。アグレッシブなディフェンスで相手のリズムを崩して、自分たちのペースに持って行けるようにしたいです。

■#30 馬瓜エブリン選手

トムヘッドコーチも言っていましたが、ゴール下でのシュートや3Pシュートを相手に確率良く決められてしまいました。そこを効率良く止めていけば、今日は17点差で負けましたが、もっと僅差のゲームができるという手応えは感じています。次にまたアメリカと対戦するためにも、まずは目の前の試合からみんなで調子を上げるように戦っていかなければいけません。

■#32 宮崎早織選手

(初のアメリカ戦に対し)楽しかったというのが、正直な感想です。3ポイントシュートを積極的に狙えた場面がいくつかありましたが、そこで選択ミスしてしまった反省点は次に生かしたいです。また、スピードの部分で抜くことはできましたが、その後にブロックが飛んでくるので、そこが日本での戦いとは違うところでした。どれだけそのブロックをかわしてフィニッシュできるかが、次のナイジェリア戦でもカギになってきます。抜いただけではなく、最後まで気を抜かずにフィニッシュに行かなければいけないと思いました。

■#52 宮澤夕貴選手

速い展開でバスケットができているときは日本の良いところが出て、対等に戦えていると思いました。しかし、足が止まったときに一気に崩されてしまったので、それはリオデジャネイロオリンピックの時も同じでした。あとはノーマークで打てていましたが、良いところで3ポイントシュートをしっかり決め切ることが必要でした。最初から最後まで自分たちの100%の力を出さなければ、アメリカとは戦えないということをあらためて感じました。

このチームは若いので、アメリカと予選ラウンドで対戦できたことを良い経験として、次につなげるだけです。今大会は切り替えが一番大事です。予選ラウンドは3戦あり、次のナイジェリア戦は絶対に勝たなければいけないです。

■#99 オコエ桃仁花

初戦のフランス戦は、プレッシャーと緊張であまり良いバスケができなくて、チームの役に立てませんでした。そこから今日まで、チームメイトやトムヘッドコーチ、スタッフのみんながサポートしてくれたおかげで、今日は自分のバスケを取り戻すことができました。相手の大きい選手を引っ張り出して、中のスペースを空けることが自分の仕事です。相手が強くなるにつれて、もっともっとそこを徹底しなければいけませんし、これからも自分の仕事を全うしていきたいです。

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