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【5人制男子 / 予選ラウンド第2戦 大会レポート】日本81-116スロベニア:爆発的なオフェンス力の前に完敗──すでに切り替えてアルゼンチン戦での勝利を目指す

2021年7月29日

 AKATSUKI FIVE 男子日本代表は、東京2020オリンピックで2戦目のチャレンジとなるスロベニアと対戦。初戦のアルゼンチン戦で48点を挙げたスーパースターの#77ルカ・ドンチッチ選手に対し、渡邊雄太選手を中心にスイッチディフェンスをしながら対応します。25点に抑えたのは及第点とも言えますが、オフェンス力で圧倒したスロベニアに116点を奪われ、81-116で完敗しました。

 フリオ・ラマスヘッドコーチは、「1試合で96ポゼッションという記録的なオフェンスの数字を叩き出しています」というほど、スロベニアは爆発力あるチームです。その特徴を分かってはいましたが、「本当に一瞬の隙を突かれてしまいました」と比江島慎選手が言うように、一気に流れを持って行かれてしまいました。富樫勇樹選手も同様に、「5分間だけでも自分たちのバスケができないだけで、大差をつけられてしまうので、40分間徹底し続けなければいけないです」と反省点を挙げ、世界との差を痛感しています。

 ドンチッチ選手を止めることは容易ではなく、的を絞って臨んだこの試合。しかし、「彼だけではなく、チームとして相手の方が上手でした」と渡邊雄太選手は話すとおり、#30ゾラン・ドラギッチ選手の24点など5人に二桁得点を許しました。確率良く決められたスロベニアのアウトサイドシュートに対し、田中大貴選手は以下のように言及します。

「ドンチッチ選手がボールを持ったときに、早めにまわりの選手が寄って行き、プレッシャーをかける約束がありました。しかし、彼はスマートであり、うまくパスを出されてオープンからシュートを打たれたり、ピック&ロールから簡単にインサイドに入られて、逆サイドの選手がヘルプに行ったところをコーナーにボールを捌かれたりしたプレーでかなりやられてしまいました」

 2連敗となり、後がない日本の予選ラウンド最終戦は、8月2日(月)13:40よりアルゼンチンと対戦。本日この後、スペインとの結果次第ですが、まだ日本が決勝トーナメントに進む望みは残っています。この試合で八村塁選手が34点を挙げ、渡邊選手が17点と二人のNBAプレーヤーがチームを引っ張っていますが、そのプレーを引き出しているのはまわりのBリーガーたちです。「他の選手たちもしっかりとリングにアタックできていましたし、オープンショットを決めきったプレーもあり、通用している部分はあります。その良い部分は継続し、自信にしていきたいです」と渡邊選手は言い、オフェンスでは81点を挙げました。平均66.8点だった2019年FIBAワールドカップと比較しても、積極性が増しています。

 試合直後にはこの敗戦から気持ちを切り替え、選手たちはアルゼンチン戦に向けた準備をはじめていました。「本当にやるしかないですし、決勝トーナメントに進む望みをつなぐためにも勝つしかないです。他の結果次第ではありますが、この試合の反省をしっかりし、次に向かって切り替えて全部をぶつけるだけです」と比江島選手は力を込めます。

 アルゼンチンは、FIBAワールドカップで準優勝した強豪です。2年前、その本戦直前にさいたまスーパーアリーナで強化試合を行い、そのときは93-108で敗れました。2年を経て、様々な経験をした今、「みんなが集中して同じ方向を向いて戦えており、自信を持ってプレーできています」と田中選手はチームの成長を実感しています。八村選手に頼るだけではなく、「彼のマークがきつくなってきていますので、もっと自分たちもアグレッシブにプレーしなければいけないです」と話すとともに、キャプテンとしてチームの士気を高めて、予選ラウンド最終戦での歴史的1勝を目指します。

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