REPORT 現地レポート

【3×3 / 第2日 (7/25)】大会レポート: 女子は連勝で白星伸ばす。男子は接戦を勝ち切れず連敗

2021年7月25日

【女子】
<第 2 日 予選ラウンド試合結果>
第 3 戦:日本 ○ 19 – 10 ● モンゴル
第 4 戦:日本 ○ 19 – 15 ● フランス
※3×3 女子日本代表 予選ラウンド通算戦績: 3 勝 1 敗

「らしさ」発揮しモンゴル、フランスに快勝。着実に白星伸ばす

 緊張の初日を 1 勝 1 敗で終え、一夜が明けた大会第 2 日。初日第 2 試合のルーマニア戦を快勝したことで余計な力が抜けたのか、「オリンピックの雰囲気にも慣れてきて、日本チームの良さが出てきた」と長谷川アソシエイトヘッドコーチが言うように、今日は初戦から日本チームらしさが随所に見られました。
 今日の初戦 (予選ラウンド通算第 3 試合) の相手はモンゴル。2 点を先制されたものの、#3 馬瓜、#23 山本のシュートで追いつくと、さらに馬瓜の連続ポイント、そして山本の 2 ポイントシュートで 6‐2 とリードを奪います。それでも前半はシュートチャンスを作るものの、「シュート決めきれなかったところがあった」と #15 西岡が言うように、残り 5 分を切っても 7-3 とロースコアの展開が続きます。
 しかし、序盤からのアグレッシブなディフェンス、そして機動力を生かしたキレのあるオフェンスがボディーブローとなったモンゴルの動きが、時間が進むにつれて鈍っていきます。ファウルで得た 2 ショットを馬瓜がしっかりと決めると、#11 篠崎も続き、10-3。残り 4 分からの 1 分半の間には、モンゴルから 4 つのターンオーバーを奪って得点を許さないなど、試合の主導権は完全に日本へ。結局、そのままモンゴルを押し切って、19-10の快勝を見せました。

 第 2 試合 (通算第 4 試合) の相手は今大会の第 1 シード、フランスです。2019年 3×3 ワールドカップでは延長の末に敗れ、また世界一に輝いた2019年 3×3 U23 ワールドカップでは大会唯一の黒星を喫しました。そして 5 月の OQT (オリンピック予選) 準決勝での 1 点差負け。今日こそはリベンジとの思いを強く抱いて、選手たちはコートに立ちます。
 しかし、この試合も先手を取られてしまいます。0-2、2-6、4-8、……苦しい時間が続きました。
「これまで以上のディフェンスをしなければ勝てない相手。どんなに苦しくても、自分たちのやるべきことをやり、粘り切る」(西岡) という強い思いが選手たちを前へと動かします。ディフェンスでプレッシャーをかけて落とさせたシュートを、全員が身体を張ってリバウンドに向かいました。体格に劣る日本でしたが、リバウンド数で17対13と上回り、シュート成功率でもフランスを圧倒。試合後に「やっと日本本来のプレーができた」(篠崎)、「初めて自分たちのバスケットができた」(山本) と振り返るほど、コートを縦横無尽に走り回った結果です。そして残り 3 分44秒、ついに 8-8 とフランスと肩を並べ、3 分19秒にはついに10-9と試合をひっくり返しました。
 その後も日本は日本らしく、また粘り強く試合を進め、フランスに一度も並ばれることなく、19-15で勝利を収めました。これで通算 3 勝 1 敗。決勝トーナメント進出へ向け、一歩一歩着実に進んでいます。

【男子】
<第 2 日 予選ラウンド試合結果>
第 3 戦:日本 ● 20 – 21 ○ オランダ
第 4 戦:日本 ● 18 – 21 ○ ラトビア
※3×3 男子日本代表 予選ラウンド通算戦績: 1 勝 3 敗

強豪を相手に接戦に持ち込むも、勝ち切れず黒星先行に

 1 勝 1 敗として迎えた第 2 日。今日の相手は、オランダとラトビアです。
 まずはオランダとの第 1 戦 (予選ラウンド通算 3 戦目)。オランダはヨーロッパの大型チームですが、高さがあるだけでなく、高い 2 ポイントシュート力をもつ世界トップチームの一つ。戦術的にも、積極的に 2 ポイントシュートを狙うスタイルです。
 昨日の試合後、「アウトサイドシュートでまだ貢献できていない」と振り返った #30 富永、そして #23 保岡のシューター陣も徐々に調子を上げてきた様子で、この試合ではオランダに負けず、日本も積極的に 2 ポイントを放ちます。特に、残り 7 分を切って日本が 5-4 と 1 点リードからの互いの応酬は目を見張りました。
 日本は #33 ブラウンの意気上がるダンクを挟んで富永の 3 連続、さらに保岡が続き、再び富永と、5 本の 2 ポイントを沈めます。その間、オランダも 4 本の 2 ポイントを沈め、16-14。結局、約 4 分の間に両チーム合計 9 本の 2 ポイントシュートが成功したのです。この間の両チームの総得点21のうち、18得点分が 2 ポイントシュートによるという、圧巻の攻防でした。
 残り 2 分13秒、17-15と日本のリードからもオランダの 2 ポイント攻勢はやみません。2 ポイントシュートで17-17の同点としたのに続き、18-18からはシュート 1 本で18-20に逆転。日本も粘って20-20に追いついたものの、最後はファウルによるフリースローを与えて、試合終了。あと一歩が及ばず、残り30秒で20-21のノックアウト負けを喫しました。

 第 2 戦 (通算第 4 戦) の相手ラトビアは、今大会出場チームのなかでもセルビアと並ぶ屈指の強豪です。両国とも世界ベスト10ランカーから 3 人がエントリーしており、世界ランキングトップもラトビアの選手です。
 序盤、ともにディフェンスはタイトで、激しい攻防となりました。しかし、やはりラトビアは高さとスピード、強さと巧さを併せ持っており、なかなか付け入る隙はありません。ボールをアークの外に運ぶのも、パスを回すのにも苦労しているといったように見受けられました。一方、ラトビアオフェンスは日本ディフェンスの激しいプレッシャーをかいくぐり、ピックプレーなどを巧みに使って、着実に 1 点を加算していきます。
 ここで日本を救ったのが、オランダ戦から調子の上がってきた 2 ポイントシュートでした。当然のことながら、ポイント効率は通常シュートの 2 倍。苦しいながらもアウトサイドでチャンスを作り、それを得点につなげていきます。開始僅か15秒で 0-3 と先手を取られた日本でしたが、富永の3 連続、さらに保岡が 2 ポイントシュートを立て続けに決めて残り 8 分半で 8-6 と逆にリードを奪う展開に。その後再逆転こそ許すものの、日本のアグレッシブな姿勢も奏功し、追いつ追われつの拮抗したゲームへと持ち込みます。
 しかし、前日の 2 試合の延長戦、そしてオランダ戦の激闘からの疲労も影響したのか、残り 5 分を切って14-12とリードした局面から動きが止まってしまいます。立て続けにラトビアにオフェンスリバウンドを奪われ、3 連続で計 4 失点。14-16と再逆転を許してしまいました。相手のファウルがかさんだこともあり、フリースローや富永の連続ドライブで得点をつなぐなど最後まで食い下がり意地を見せたものの、日本に再度逆転する力は残っておらず、最後は18-21の惜敗となりました。
 オランダ戦、ラトビア戦ともに、あと一歩で勝利を手にできるところまでは持ち込みましたが、今日、その「あと一歩」の壁を打ち破ることはできず、通算 1 勝 3 敗の黒星先行となりました。

NOW LOADING

TOP