REPORT 現地レポート

【5人制女子 / 決勝】日本75-90アメリカ:試合後コメント

2021年8月8日

■トム・ホーバスヘッドコーチ

決勝は想定していた内容とは少し違った展開になりました。アメリカのディフェンスがすごく、これまで調子の良かったシューター陣が完全に止められてしまい、そこでオフェンスのバランスが崩れてしまいました。また、いくつかのディフェンスを試しましたが、アメリカのインサイドゲームを止められませんでした。後半はスピードアップして対抗したのですが、3ポイントシュートが入らなかったり、最後までリズムに乗れなかったです。でも、これがバスケットであり、楽しかったです。決勝戦で全員が得点できたのは素晴らしいことです。格別な大会になりました。

表彰台に上がった選手たちを見て、とても誇らしく思いましたし、銀メダルを取る快挙を成し遂げたことに感動しました。このチームはこれまで長い時間をかけて強化し、ここまで来るために最善を尽くしました。彼女たちの戦いを見ていて、すごく楽しかったです。お父さんのような気分です。

このメンバーは全員がステップアップしてくれました。また、毎試合違う選手が活躍し、スーパースターはいませんが、スーパーチームです。チームとしてすごかったです。

銀メダルを取り、ここからが新しい時代のはじまりです。ファンも増えるし、サポートも増えると期待しています。今後の女子日本代表は、アメリカを倒すことを新しい基準とし、そのために何をすべきかを考えていかなければいけません。もちろんアメリカだけではなく、世界中の強豪に対しても同じです。日本にはアメリカのグライナー選手のような大きな選手はいないです。その中でも、どうすれば勝てるかを突き詰めて行く必要があります。日本人が持つ良さやチームワークで優勝することもできますい。そのためにも今後も進化していかなければいけないですし、日々勉強です。そして、これからがはじまりです。

■#8 髙田真希選手

どんな相手でも自分たちのやることをぶらさずにやることが大切です。アメリカ戦は、最後は点差が離れましたが、その中でも気持ちを折ることなく速いペースを続け、第4クォーターもディフェンスで仕掛けて相手のミスを誘う場面が何度もありました。諦めることなくどんな相手でも自分たちのスタイルを貫き通すことが大切です。勝負どころで勝つのは、それを徹底できているチームです。これからも日本の良さをどんどん伝えていきたいです。

前回のリオが終わってから、いろんな大会ごとに良いときもあれば、2018年ワールドカップで悔しい経験もしてきました。自分自身の代表活動の中では、あと一歩でオリンピックの出場を逃してテレビで見る悔しい思いをしたときもあれば、リオで出場できてすごく貴重な経験をしたけどあと一歩届かずにベスト8に終わったり、いろんな経験をしてきた中での東京オリンピックでした。これまでの全ての経験がここにつながっています。いろんな経験があったからこそ、ここまで来ることができました。たくさんの方々に感謝しています。自分が経験してきたことは無駄ではなかったと思います。

■#12 三好南穂選手

開幕戦のフランス戦に勝ったことが、自分たちの自信につながりました。何をやれば良いかが分かり、それぞれが徹底してできたことが大きかったです。個人個人の役割がはっきり分かって、それをプレーで表現できたのが良かったです。ガード陣はドライブからアシストであったり、林選手や宮澤選手は3ポイントシュート、ディフェンスで身体を張る役割の人など、自分の仕事を徹底したことがどんどん強さにつながっていったと思います。

自分としては、ベンチにいる時間が長かったですが、みんなに声をかけてエナジーを渡せるようにし、いつでも出られる準備はしていました。後半の方の試合は、出た瞬間にインパクトを残すという自分の仕事は出せたのかなと思っています。そこは成長できた点です。

自分はオリンピックに出たいという気持ちが強かったです。最終的には5人制を選んで、挑戦してきましたが、もちろん3×3のメンバーともずっと一緒に合宿してきたので、オリンピックでも全力で応援していました。一緒にメダルを取れれば一番良かったですが、自分が選んだ道を悔いなく戦い切ることができ、最後に銀メダルを取れたことは本当にうれしいです。

■#13 町田瑠唯選手

負けたのは悔しいですが、銀メダルを取れたことはうれしいです。アメリカ戦では相手にアジャストされてしまい、自分たちのバスケができていない部分もありました。でも、試合を通して、チームとしてこの大きな舞台を楽しむことはできたので、それはすごく良い体験になりました。

今まで女子バスケはメダルから遠いと言われていたと思います。金メダルを目標にしてきましたが、それを信じていた人はそれほど多くなかったと思います。今大会で銀メダルを取り、いろんな方に女子バスケの魅力や世界に通用したことなどが伝わったと思います。それが良い結果になりました。

■#15 本橋菜子選手

泣いても笑ってもこの1試合が本当に最後なので、今自分ができる全てをこのコートに置いて来ようと思って臨みました。最後まで積極的に、自分が空いているチャンスを見逃さずにシュートを狙って行くことはできました。

この12人だけではなく、選考合宿で一緒だった多くの仲間たちと切磋琢磨し、厳しい練習を乗り越えながらいろんなことを学ばせていただきました。本当にこんな最高なチームがあるのかなと思うくらい良いチームメイトに恵まれ、そのチームの一員であることを誇りに思います。メダル以上にこの仲間と戦えて本当に良かったです。結果は銀メダルでしたが、達成感はすごくあります。

今はやっと終わったという開放感があるので、先のことはまだ考えられないです。でも、Wリーグがはじまりますし、メダルを取ったことで日本のバスケが注目されているので、ここがチャンスだと思っています。Wリーグでもっともっとバスケットを盛り上げていきたいです。

■#20 東藤なな子選手

(銀メダルの感想は)重たいです。今大会を通じて、先輩方が背中でたくさんのことを教えてくれて、たくさん吸収することができました。次のパリオリンピックには自分が受け継いでいきたいです。

(ディフェンスが役割でしたが?)予選ラウンドでのアメリカ戦は、パス回しから展開されてしまったことが自分の中での反省点でした。今日はそこをしっかりディナイして、強く守っていくことはできたかなと思います。

この最高の舞台でどれだけできるのか、自分の力を試せすことができました。これまでの4ヶ月間でたくさん練習してきた中で、通用する部分もありましたし、課題も見えてきました。この経験を次につなげていきたいです。

■#27 林咲希選手

銀メダルを取って笑顔で終わることはできましたが、悔しい気持ちも残りました。

今日のアメリカは抜け目がなかったです。自分たちが考えていた以上のアジャストをしてきました。さすがだな、と思いながらプレーしていました。相手はセンターも大きいし、外の選手もすごかったですが、その中でも自分たちが通用する部分もたくさんありました。強いチームを相手に、楽しく試合をすることはできました。スーパースターにディナイされている時点で、すごいことだなと思っていました。それを振り切ることができるくらいのパワーや技術をつけていかないといけないことが分かりました。

オリンピックは自分にとっては、プラスしかない大会になりました。プレッシャーがかかる中でも戦えた、3ポイントシュートを決められたのは、今までの練習やチームのみんなのおかげですので、感謝の気持ちしかありません。次につながる大会になりました。

■#52 宮澤夕貴選手

アメリカは強かったですね。でも、やり切りました。もっとできたかな、と思うところもありますがやり切った結果ですし、悔いもないです。本当は金メダルを取りたかったですが、銀メダルも本当にすごいことです。

今日のアメリカは、トランジションの戻りがすごく速かったです。また、私と林選手のところを打たせないようにしてきた徹底具合は、他のチームとは比べものにならないほど良いディフェンスでした。あとは、ビッグマンの切り替えも速く、自分たちのオフェンスができなかったです。ディフェンスは相手も大きいのでゴール下を決められても、これまではすぐにオフェンスに切り替えてはいました。でも今日は、そのオフェンスで足が止まったり、日本のバスケがうまく出させてもらえませんでした。相手がゴール下で簡単に決めるから、なおさら自分たちの得意なディフェンスから走る流れを作ることができず、日本のバスケを出せなかったです。

今まで実感はなかったですが、表彰台に立ってメダルをかけたらすごく重かったです。そこで銀メダルを取ったんだ、という実感がすごくわいてきました。そして、その瞬間に涙が出てきました。それくらいうれしかったです。もちろん隣を見れば金メダルをかけていたので、そっちの方が良かったです。でも、銀メダリストもすごいことなので、うれしかったです。

■#88 赤穂ひまわり選手

ブロックが来ることは分かっていましたが、それでも叩かれてしまい、そこは課題として残りました。ドライブが通用する部分もあったとは思いますが、フィニッシュの仕方はもっと練習していかないといけないです。

予選ラウンドのアメリカ戦できたことが、今日は全然できなくなってしまい、そこで日本の足も止まってしまった部分があります。外回りの選手も止められてしまい、他のところでもミスマッチを作られたり、こちらがやりたいことをやらせてもらえませんでした。

この舞台でも自分の持ち味を出せた実感はあるので、少しは成長できたのかなと思います。うまくいったところもあれば、相手に止められてしまう部分もありました。課題も見つかったので、次に向けてしっかり練習していきたいです。

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