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【3×3 / 最終日】大会レポート:初代金メダリストは男子・ラトビア、女子・アメリカに決定

2021年7月29日

 東京2020オリンピックから新たに採用された3×3バスケットボール競技は、5日間の連戦に幕を閉じました。残念ながら、準々決勝で敗れた日本代表は最終日のコートに立つことは叶いませんでしたが、勝ち上がった4強によるメダルを懸けた熱い戦いが続きます。

 男子は準決勝で待つ上位2チームが敗れる波乱の展開。5位ROCが1位セルビアに、準々決勝で日本を倒した3位ラトビアが2位ベルギーにそれぞれ勝利し、決勝進出を決めます。10試合目となる両チームは満身創痍の中、21-18でラトビアがKO勝利し、栄えある初代金メダルに輝きました。

 準々決勝でラトビアに敗れた後、ブラウン アイラ選手は「彼らは素晴らしいチームです。長い間ずっと3×3に専念し、この競技のすべてを知っています。そこが私との違いであり、足りない部分でした。悔しい結果でしたが、準々決勝に進出できたことを幸せに思っています」と相手を称え、持てる力を出し切った結果に悔いはありません。

 一方の女子は、1位から3位まで予選ラウンドの結果と同じく、アメリカが金メダルを獲得。通算戦績は8勝1敗、FIBA オリンピック世界予選から負けなしで来ていたアメリカに対し、唯一黒星を与えたのが日本でした。金メダルには届きませんでしたが、現実的な目標だったことが、このアメリカ戦を通じて証明されました。

 「アメリカとははじめて対戦し、WNBA(アメリカ女子プロリーグ)でプレーする選手たちに勝てたことが本当にうれしいです」と喜ぶ山本麻衣選手。馬瓜ステファニー選手も、「勝つことだけを信じて戦いましたし、その気持ちが必要でした。ただただ勝ちたかったですし、それをやり遂げることができました」と気持ちで金星を勝ち獲りました。

 オリンピックを通じて、はじめて3×3をご覧になられた方も多いかと思います。正式種目となった今大会が3×3の新たな歴史の幕開けであり、次のパリ大会以降も続きます。開催国枠のない今後は、自らの手でオリンピックへの切符を手にしなければなりません。5人制は日本代表が国際大会を戦い、その結果がランキングに反映されます。しかし、3×3の場合はFIBA 3×3サイトに登録し、大小関わらず国内外の大会に出場しながらポイントを獲得する選手全員が日本代表です。それぞれ獲得するポイントが日本のランキングに反映され、この東京オリンピックにも上位チームが無条件で出場権を与えられました。

 JBA では国内最大ツアー大会の「3×3 JAPAN TOUR」を毎年開催しており (昨年は新型コロナウイルス感染症の影響により、一部中止) 、2021年度も開催中です。また、大会への出場だけではなく、3×3 を身近な存在として 5 人制バスケチームの練習に取り入れるなど、競技者が 3×3 に触れる機会をもっともっと増やすことがきっとパリオリンピック出場への近道となることでしょう。

■男子最終結果
金メダル:ラトビア
銀メダル:ROC(ロシア・オリンピック委員会)
銅メダル:セルビア

第4位:ベルギー
第5位:オランダ
第6位:日本
第7位:ポーランド
第8位:中国

■女子最終結果
金メダル:アメリカ
銀メダル:ROC(ロシア・オリンピック委員会)
銅メダル:中国

第4位:フランス
第5位:日本
第6位:イタリア
第7位:ルーマニア
第8位:モンゴル

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